避難誘導や情報伝達「3.11」の教訓生かせ

都内で大規模な実践訓練/帰宅困難者を想定し都などが実施

東京都などは2月3日、東京、新宿、池袋のターミナル3駅周辺を中心に首都直下地震を想定した大規模な帰宅困難者の対策訓練を行った。

昨年3月の東日本大震災では、交通機関のまひや情報通信手段の断絶などにより都内で約352万人の帰宅困難者が発生、大きな混乱を招いた。その教訓から、避難者の誘導や情報伝達、駅構内での乗客保護、一斉帰宅の抑制および安全確保後の帰宅支援など実践的な訓練を実施。約1万人の参加者が防災への意識を新たにした。

千代田区の東京駅周辺では一斉帰宅を抑制するため、地下通路から一時滞在施設の東京国際フォーラムへの誘導が行われたほか、三菱商事ビルでは社員らに食料や毛布などが配布された。

参加者からは「避難経路が分かれば混乱せずに済む」などの声が寄せられた。これには、都議会公明党の高倉良生都議等が視察した。