東京都議会定例会本会議で一般質問

日本映画の楽しみ 聴覚障害者にも—-字幕表示を訴え
ドクターヘリの拡充強調

6月20日に開かれた東京都議会定例会の本会議で、公明党の高倉良生議員が一般質問に立った。 高倉議員は、冒頭、19日に起きた東京・渋谷区の温泉施設での爆発事故を受けて、抜本的な安全対策を強く要望した上で質問。聴覚障害者のために、劇場上映やDVDなどの日本映画やアニメ作品に「字幕をつける働き掛けが不可欠」と訴え、渡辺日佐夫・生活文化スポーツ局長は「国に字幕についての取り組みを要請するとともに、制作会社などに働き掛けていく」と述べた。 また、消防庁のヘリコプターによる東京型ドクターヘリの運航を、早期に拡充するよう主張。安藤立美・福祉保健局長は、添乗医師の派遣や、搬送患者の受け入れが可能な協力病院の確保について、「今秋までに順次、病院と協定を締結し、運用を開始する予定」と答弁した。

公明都議の質問をTV番組が紹介

21日朝、フジテレビ系の番組「とくダネ!」で、メーンキャスターの小倉智昭氏が「東京都議会議員の公明党の高倉さんという方が」と切り出し、20日の都議会本会議で公明党の高倉良生議員が、日本映画への字幕表示の普及を訴えたことを紹介、反響を呼んでいる。 コメンテーターとして番組に出演した作家の岩上安身氏は「目や耳の不自由な人たちのために、何とかアクセスする方法はないか、という試みは素晴らしい」と賛同を寄せた。 議会質問の中で高倉議員は、ハリウッド映画「バベル」が、聴覚障害者らの署名運動により、日本語音声に字幕が付いて、日本で上映されたことを紹介。劇場上映やDVDなどの日本映画やアニメ作品に字幕を付けるべきとして、「字幕の法制化に向けた取り組みへの後押しや、事業者に対する積極的な働き掛けを」と訴えた。 これに対して、渡辺日佐夫・生活文化スポーツ局長は「国に字幕についての取り組みを要請するとともに、(都が支援する)東京国際映画祭関係者や、制作会社などに対して、日本映画等に日本語字幕を表示していくよう、さまざまな機会をとらえて働き掛けていく」と答弁。石原慎太郎知事は「手始めに、自分が関係する作品については、(字幕表示を)実現していきたい」と応じた。