東京都議会本会議で初の一般質問

妙正寺川から環七調節池への取水を前倒し

東京都議会公明党の高倉良生議員は、9月28日の都議会本会議で当選後、初の一般質問に立ち、水害対策、マンションの管理問題、障害者自立支援、警察大学校等跡地整備などについて、石原都知事はじめ都側の見解を質しました。

水害対策で高倉議員は、8月15日、9月4日と2回にわたり中野区などを襲った集中豪雨による被害を取り上げ、特に妙正寺川の水害防止対策として環状7号線の地下に建設されている調節池への取水施設の設置を前倒しするよう訴えました。これに対し、岩永建設局長は、取水を予定より1年早め、2007年から暫定的にスタートさせる、と答弁しました。

水害への新たな対応として高倉議員は、地下や半地下への被害が大きかったことを指摘し、今後の水害対策として、河川対策だけでなく、用途地域の制限について「規制」と「緩和」の両面から見直し、都市計画と水害対策を連動させる取り組みを提案しました。これに対し、梶山都市整備局長は、地区計画制度を活用した地下室の規制などについて検討する考えを明らかにしました。

地区計画で地下の居住空間を規制することが実施されれば、全国で初めてとなります。都は今後、水害の危険地域をかかえる区市町村に対し、計画の制定を働きかける方針です。

高倉議員はまた、護岸改修が遅れている区間についての早期改修の推進を強く訴えました。これに対し、岩永建設局長は、国に対し「河川激甚災害対策特別緊急事業」の適用を働きかけ、従来の計画より早期に妙正寺川などの護岸改修を推進する方針を示しました。このほか、高倉議員は、学校施設が広く浸水した都立中野工業高校の早期復旧と今後の水害対策を強く要望しました。

このほか、高倉議員は、分譲マンションの管理問題について、都としてガイドラインを策定し、長期修繕計画や修繕積立金を一定期間ごとに見直すことなどを盛り込み、販売業者だけでなく管理組合も活用できるようにすることを提案しました。都はガイドラインを早急に策定する考えを明らかにしました。