独自施設で電力供給

超高層オフィスビルを視察
震災時には帰宅困難者を受け入れ

東京都議会公明党の中島幹事長、高倉良生都議らは、2日、東京港区の超高層オフィスビル「六本木ヒルズ森タワー」を訪問。日常的に周辺施設へ電気や熱を供給している施設などを視察し、説明を受けるとともに、3月11日の東日本震災当日、帰宅困難者を受け入れた時の状況や防災対策などについて聞いた。

六本木6丁目地域一帯に電気と熱の供給を独自の施設で行っている「六本木エネルギーサービス株式会社」の担当者は、都市ガスを燃料とする蒸気噴射型ガスタービン発電機6台(灯油による発電も可能)による電気供給施設や熱供給施設について説明。また、発電時に発生した蒸気を発電電力の増加や熱供給施設の熱源として使用し、エネルギー効率の向上を図ってしることを紹介した。

さらに3月18日から4月30日まで、余剰電力の約4000キロワット(一般家庭約1100世帯分に相当)を東京電力に提供したことに言及。最大で5000キロワットまで供給可能であると語った。
森ビルの担当者は、帰宅困難者を施設内に受け入れた際、約1500人分の飲料水や非常食、毛布を配布したことに触れ、六本木ヒルズでは10万食の備蓄を用意していることも明らかにした。
また、災害用井戸を自主設置(ヒルズ内に2ケ所)し、災害時には生活用水を供給することが可能であるとしたほか、エレベーターの早期復旧への連携態勢や、長周期地震動対策などにも取り組んでいることを強調した。