高濃度ベンゼン検出 問題を総合的に検討へ
東京都議会公明党の藤井一政調会長・高倉良生都議らは23日、築地市場(都中央卸売市場、中央区)の移転計画による新市場予定地(江東区豊洲)を視察した。
これは、今年2月から行われた予定地の土壌調査で、環境基準(環境省)の4万3000倍に上る高濃度のベンゼンが一部の土壌から検出されたことなどが、発表されたことを受けて行われた。この土壌・地下水調査は、移転予定地を10メートル四方に区切った上で1区画ごとに行われ、土壌や地下水から環境基準を大きく上回るベンゼンやシアン化合物などが検出された地点が確認されている。
一行は、「4万3000倍のベンゼン」が検出された地点に踏み込むなど、現場の状況を調査した。この土地を使用していた東京ガスは、石炭ガスの製造時につくられたベンゼンを含有するタールなどが、地中に浸透したと説明している。
視察を終え藤井政調会長は「移転問題に関しては、改めてさまざまな問題を総合的に検討する必要がある。6月の定例会で議論を深めていきたい」と強調した。